鋼の錬金術師二 | ナノ
「リン?・・・あああのシン国の皇子か。わかった、捜しておこう。」
そう大佐が言ってくれたのでオレ達は帰り道も捜して・・・今ホテルに居る。
「・・・落ち着かねー。」
部屋の白い天井を仰ぎ見ながらただリンのことを考える。
「でもバリーの時も確か何日か居なかったからね、大丈夫かもよ?」
・・・アイツは確かにタフだしなんだかんだで運も良い。でも、やっぱり心配にはなる。
ふと横を見ると、窓の近くにリンの服がかけてあった。
「・・・・・・。」
寂しいだろ、アルが居なきゃダメだけど、おまえもいなきゃダメなんだよ。早く戻って来いよ。
「・・・君!大丈夫かね!?おい!しっかりしろ!」
聞き覚えのある口調。声。・・・大佐だ!でも何でだ?帰りか?しかも焦っているようだ・・・窓から見るか。
「あっ・・・リン!」
「!?鋼の、丁度良いところに!ちょっと今からそちらに行くから待っていてくれたまえ!」
「あっ、ああわかった・・・。」
暗くてよくわからないが、独特のオレンジの服と、縛った黒髪からしてリンに間違いない。
行き倒れたのか・・・?まあなんにせよ見つかって良かった・・・心配させやがってあのバカ皇子。

やがてドタドタと足音が近づいて来た。
そして、ノックの音。
アルが開けると―――息の荒い大佐と・・・血塗れのリンがいた。
リンは自分で立てないのか、大佐に抱きかかえられている。
「さっきそこで倒れている所を見付けた。熱もあるし早く寝かせた方が良いだろう。私はノックス先生を呼びに行ってくる。」
部屋を出ようとする大佐にアルが慌ててついていく。
「あ、ボクも行きます!兄さんリンについててあげて!」
「お、おう!わかった。」
アルも部屋を出ていき、二人きりになる。あ!早く寝かせねーと・・・。
リンの着ている上着を脱がし、腹に巻いているサラシもとる。
確か、具合が悪い時は衣服を緩めた方が楽なハズだ。
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