看病早2 | ナノ
習慣とは恐ろしいもので、時間に余裕があったので歩いていこうと思ったのだが今わたしは走っている次第にある・・・。
まあ、良いんだけどね・・・何時も走っているわけだし。
「あっ、お色気刑事!?」
この声は・・・。
「・・・・・・。」
「お、おいシカトすんなよっ!」
秋山がウチと並ぶように走ってくる。
「だって走っている時に呑気な声で呼ばれても・・・。」
「ドスの効いた声でいやーいいのかョ?」
「いやそれだと関わりたくなくなると思うが。」
「ンじゃー切ぱつまった声で?」
「それはそれで何かあったのかと勘違いをしてその内オオカミ少年みたいになりそうだし・・・いやもう良いや。おはよう。」
このままでは延々と続きそうなので話題を変える。無駄なところで純粋な人だよなあ・・・。
「ハヨー。」
ニカッと笑って秋山は挨拶をする。
「しっかしまさかこんな時間にオメーと会うとはなあ。まだ早いじゃん。」
やたらと感心をしたように言う。そういえばさっき声をかけてきた時なんか゛!?″までついていた。そんなに珍しいか?
「・・・まあ、色々あってな。あとで説明をするよ。」
「フーン?」
そうこうしている内に署に着く。
立番をしている楠巡査が爽やかに挨拶をする。
「最近通り魔事件が多発してますので、みなさんも気を付けてくださいよ。」
「ンなもん返りうちにしてやんよ!なあお色気刑事?」
楠の言葉に秋山は自信満々に返す。
「そうね、その後取り調べ室で地獄を見せるべきだよね。」
「・・・地獄?」
楠はやや後退りをしている。一応冗談なのだが。

特別課室に着いた。
既にソラ、浅井、余部先輩、小形は来ていた。
しかし皆一様に驚いた顔をした。余部先輩はあまり変わっていないが。
「雨が降るんじゃないですかね・・・。」
「そうですねぇ、天気予報だと降水確率10%でしたけどぉ〜。」
「・・・傘、用意してない。」
「降らなきゃいいけどな・・・。」
「そこまで言わずとも良いでしょっ!?」
四人ともかなり失礼極まりない発言をしているのだが、気付ていないのだろうか。
「まあムリもねーと思っけどな。」
「・・・人の事をなんだと思っているんだ君達は。」
皆は笑う。平和ではあるが、今日は谷在家がいない。そう思うと少し寂しかった。
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