グリーン1 | ナノ


絶望とはきっと、何よりも白いんだろう。

何よりも赤い色をしたあいつのことを考える度、俺の心にはドロリとした後悔が浮かび上がる。

思い出すのはあの日、俺が最後にレッドに負けた日。

俺が苦労して。
苦労して苦労して苦労して手に入れたチャンピオンという席を、俺から奪って、そしてあっさり手放したあいつが、妬ましくて羨ましくて悔しくて。
…そして俺は、あいつから逃げ出した。

あぁ、ちくしょう。
何故、逃げた。
あいつはいつだって俺を待っていたのに。
あの時だってきっとそう。
断言できる。
あいつは俺を待っていた。

なのに俺は逃げ出した。

その時のことがいつも頭にちらついて。

謝りたいのに、また前のように過ごしたいのに。











白はいつだって、俺を拒むんだ。


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