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「ほんとうに?」
ガールは呟いた。
「ほんとうに」
クロトンガリは言った。
大きなクジラだった小さなクジラは、もうみんなに紛れてわからなかった。
「ほうら。もうおんなじさ」
もう、わからなかった。
「わたし、行くわ」
「そうかい?」
「もういいの」
「ここもじき平らになってしまうからね」
「あなたも」
「そう。ここでは、さよなら」
「さようなら」
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