2014/01/20
無題
笠森、森山誕生日ネタ下書き
二年前のバレンタイン前日。そんなイベントの日なのに、なぜか浮かれる様子のない森山。寧ろ何やら面倒くさそうな顔をしていた。翌日、2/14。普段ならあり得ない光景が繰り広げられる。森山の誕生日に、義理だろうがチョコが積まれていた。
「モテモテだな」
「まさか」
森山はその山を見つめ冷静に面倒だと言い放つ。
「これ、返さなきゃならんのだろうか?」
「モテ男が随分な良い様だな」
「だから違うんだって。これは、義理以前の問題なんだよ」
森山が言っていることが理解できなかった。一体何を言っているのだろうか。俺は机の上を凝視する。
そして、気づいた。
「んで言わねーんだよ、誕生日!」
「言っとくが、今日じゃねーからな」
「じゃあ何時だよ!」
「昨日だ」
「初めて聞いたぞ!?」
「当たり前だろ?初めて言ったんだから」
俺はしっかり誕生日を祝われていた。まだ友達になってすぐだったにも関わらず。
「来年!来年こそは祝う!」
「んでそんなにムキになってるんだよ」
「祝われっぱなしは癪に障るんだよ」
「はぁ?」
「楽しみにしてろよ!」
「おう。じゃあ、笠松のとっておき、待ってるわ」
森山はそういって笑った。
去年の一月末。ウィンター後の編成も大分進んだ。
だが、流石にチームを新しく編成し直したばかり。ドタバタと忙しい日々が続く。そして、あっさりと、俺は森山の誕生日を、当日まで忘れていた。
「・・・悪い、森山、忘れてた」
「いいって。気にすんな。あ、来年は祝おうとするなよ?受験生だしな。」
「んなわけには」
「いい」
森山は嫌にはっきりと、そういった。どうしてだろうかと、考えた。いくら受験だからって、一日くらい、どうにかなるもんだろう?
「笠松、ありがとな、その気持ちだけで十分だよ。明日沢山盛られる、義理って名前のチョコレートより、数十倍、嬉しからさ」
やっぱり、気が済まない。俺は、どうにかして、今年の誕生日を祝いたかった。勿論、来年も。
「じゃあ、何か、してほしいこと、あるか?」
「いいって。お前、部長職も忙しいだろ?」
「お前だって、副部長だろうが」
俺は知ってる。きっと、コイツは、俺よりも、忙しい。
「大丈夫だって。」
「森山、」
「まぁ、お前の気が済むなら、一つ、お願いを聞いて欲しい。」
「お、おう、なんだ・・・?」
「たまには肩の力を抜けよな。肩凝るぞ?」
ぽんぽんと俺の肩をたたいた森山は、笑ってどっかへと歩き去る。俺は呆然と、その背を見送って、結局、その日、肉まんを無理やり奢った。
そして、今年。申請してたから受けたセンターも無事終わり、森山の誕生日も近づいている。つまり、一般組の、二次試験までももうすぐってわけだ。俺は推薦が通って、もう、大学が決まっている。森山は、それを蹴って、一般を受けるらしい。
「森山、欲しいモノ、あるか?」
「なんだよ、突然。まぁ、強いて言えば、時間かなぁ。もっとお前らとバスケしてたかったし」
「…そーだな」
「まぁ、お前の隣は、居心地が良かったから。もっと居たかっただけなんだけどなぁ」
森山が何かを小さく言って苦笑した。俺はイマイチ良く聞き取れず、聞き返そうとした。
が、その前に、森山に話を変えられてしまった。
「じゃあ逆に笠松が欲しいものは?」
「俺?」
「おう」
「ん、そーだな。飯食居てェ」
「は?んだよ、それ、モノじゃねーし」
森山が苦笑する
「あ、そうだな、でも、合宿でお前が作った肉じゃが、旨かったなって思っ(打切り


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