2013/12/21
無題
小さな棘が心臓に達するまで の続くはずがなかった続きの草案

10/23→キャンセルされたベルフラワー→11/21→サボテン→
12/21→12/25(←END
 ↑一月後れの誕生日

結論から言おう。
ベルフラワーは、あの日、キャンセルされることになった。そして、一か月遅れの今日、再び入荷された。一週間、探し回るのは大変だった。実渕も相当、頑張ってくれたらしい。本当に、ありがたい。どれもこれも、全部、俺のせいだったのに。本当に。おっと、そろそろ、順を追って話さねばならないだろう。少しの時間でいい。最後まで聞いてくれるのならば、できれば聞いていてほしい。盛大な、「  」だと、笑って欲しい。道化だって、笑わない日もあるのだ。

10/23
俺は伊月に会っていた。伊月の誕生日、になってしまったのは、伊月がその日以外、お得意様にご使命をされていて、綺麗に埋まっていたからだ。伊月の仕事は自由業で、繊細なシルバーアクセサリーから、氷の彫刻まで、なんでも仕上げる。基本的には、彫刻師だ。

「宮地さんっ!」

直前、仕事の話が入ったから最低でも2時間くらいは遅れる、と連絡が入った。俺はそれに待っている、と答えて待ち合わせ場所周辺にいた。二時間、で終わるとは到底思えなかったが、二時間きっかりに、伊月は現れて、俺は思わず笑ってしまった。

「お疲れ様。伊月。誕生日おめでとうな。」
「はい!ありがとうございます!」
「じゃあ、まず、飯行こうか?」
「え?!」
「お前凄く疲れた顔してる。座ったほうがいいだろう」
「・・・っ、なんでお腹減ってるって気づいたですか!」
「じゃー行こうか。」
「宮地さん!」



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