乙女は街へ買い物に | ナノ
近くのスーパーに行ってみようかな。


  近場の方が何かと都合がいいし、勝手もわかってるし。
  と、なまえは近くのスーパー『イーストブルー』へ。カゴを通い慣れているもので迷う事無く目的のコーナーへ歩いて行くのであった。

「ココアパウダーと、スライスアーモンドと…」
「お!なまえじゃねェか!」
「おや。本当ですねー。」

  サバランをカゴに放り込んだちょうどその時背中の方から耳に馴染んだ声が掛けられたのだった。

「ルフィくんっ、ブルックさんも!」
「ヨホホホ!…ご機嫌ようなまえさん。ぱん「なぁっ!なまえも来いよ!」
「こい?えっと?」
「おやおやルフィさんお嬢さんが困っておいでですよ。」
  
  にこにこ顔の彼はバンバンとなまえの両肩を叩いて尚も「なまえが一緒ならもっと楽しい!」と跳ねる声音で喜色を浮かべていたのだった。

「実はサンジさんの計らいでチョコレートパーティをする事になったのです。ええ『バラティエ』を貸し切ってです。すごいですよねぇ。」

  何でも仲間内の都合が会うのが今日だけなもので、ちょっと早めのバレンタインなのだとか。ルフィとブルックはコックに頼まれての買い出し…といったところだろう。

「チョコレートほんじゅだってよ!」
「……チョコレートフォンデュ?」
「不思議タワーだ!すげーんだぞ。おれ、なまえがびっくりしてるとこ見てェから来いよ、ししっ。」
「わたしからもお誘いして宜しいでしょうか、可愛らしいお嬢さん。なまえさんもぜひおいでください。…あぁでも。」
「でも?」
「ルフィさんに捕まってしまったらもう逃げられやしません!ヨホホ!」
「おう!逃がさねぇよ、なまえもおれらと一緒。…な?」

  カゴはすっかりブルックに奪われて、右手を握られる。左手はルフィがいつのまにかきゅっと握りしめていた。

「行くぞー!なまえー!」
「ではわたくしもエスコートを。」

  そうしてなまえ『バラティエ』へ。
  彼女の愛しいあのひとに渡すバレンタインのチョコレート、その完成はもう少し後のお話になるが……。それはまた別のお話。


『ルフィ&ブルックエンド』
チョコレートフォンデュ(サンジ作)
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