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「全然散らかってねぇじゃんカ!!」

『まぁ、荷物少ないし』


必要最低限の物しかない部屋
家なんて寝に帰るだけだし、別にインテリアにもこだわりないし、私はこれで満足してる。


「ねぇねぇ、部屋に来たのって オレが初めて?」

『あ?あぁ、うん まぁね』

「へぇ〜、やっぱそうカ〜」


ニコニコと笑顔な刻くん…

何がそんなに嬉しいの?さっぱり意味不明だけど?


『で?結局、何しに来たわけ?』

「おっ!そろそろ時間だナ」

『は?』


全く話が噛み合ってませんけど?なんて思っていたら、ボフンと音がして 刻くんが元の姿に戻った。


『ロスト…終わったんだ』

「まぁネ、んで本題
オレがココに来たわけ、だったっけ?」

『うん』

「知りたい?」


何ですか?その挑発するような表情は…
ものすっごい身の危険を感じてますよ…私


「まず1つはクリアしたカナ、初訪問者になれたしネ」

『は?…そんなこと?』


そんなことのために、あんな手の込んだ嫌がらせを…?この人って暇人なのかな?


『必死になるところ間違ってな…っ!ちょ、何?!』


お互いソファの端と端に座っていたのだが、急に手を引かれ 座った体勢のまま ソファに横たわってしまった。

顔を上に向け 彼の顔を見れば、ニヤニヤと笑う顔がすぐ近くに…


『な…なに?』

「初めてを全部もらおうと思っテ」

『へ…?』


ヤバイ!瞬時にそう思い、起き上がり距離を取ろうとしたが、時すでに遅し…

背後からガッチリとホールドされ、どうやら 逃げるのは不可能らしい…。


『ちょ…やめ…』


くるりと私の身体は、彼と向かい合わせに反転させられ、次の瞬間 唇に柔らかい感触…


『んんんっ!!』

「まずは、ファーストキスってとこかナ」

『バ…バカじゃないの?!//////』

「次は…」

『ス、ストップ!!』


何で今のがファーストキスだって知ってんの?!とかも気になるけど…


『な…何で…』

「こんなコトすんのって?」

『………………。』


黙る私に、急に真剣な顔になる彼


「初めてってさ、1番印象に残んじゃン?だからさ、オレでいっぱいいっぱいになって、オレのコトしか考えられなくなればいいのに…ってゆーオレのワガママ」

『そ…それって、つまりは…//////』

「オレさぁ、もう奈々チャンでいっぱいいっぱいなワケ、だから 奈々チャンも早くそうなってくんねぇ?」

『なっ…!///』


2回目のキスは、一瞬で溢れ出してしまいそうなほど、彼の想いを感じる甘い甘いキスだった。










その愛、キャパオーバー


もう一度触れてしまえば、もう貴方以外は目に入らなくなるから…だから

ちゃんと責任とってよね?





→あとがき


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