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暁さんと蓮条先輩は知り合いなのかと後ろを振り返って聞いてみた。
『まぁ、腐れ縁みたいなもんだよねー、生まれたときから一緒だし」
「そうなんだ」
『ちょっと前まで、親の都合で私がイタリアに居たから、会うのは久々だけどね』
イ…イタリア…?
オレは、つい最近 マフィアがどうとかで、いろいろあったから その単語に嫌な予感しかしない…
「暁さんさ…変な組織と関わったりしてない…よね?」
『変な組織?』
「マ…マフィア…とか」
そう言うと、暁さんは でっかく ため息を吐いた。
『あのねー沢田くん…私って、そんなに普通に見えない?』
ここで、はい見えません。なんて言えるわけ…ないよね。
『ヤクザの娘とかヤンキーくらいになら、見られたことあるけどさぁ…マフィアって…』
「いや、別に暁さんが そう見えるわけじゃなくってさ、ほらイタリアってマフィア多いって聞くし…あはは…」
よかった、関係者じゃないんだと安心したものの、なんか失礼なことを聞いちゃったな…と焦っていたら、沢田くんみたいな変人 初めて会ったよ。と笑われた…
「へ…変人?!」
「てめえ!十代目になんてことを!!」
『十代目?沢田くんこそヤクザ?』
「いや、ち…違うから!!」
「十代目に馴れ馴れしくしやがって、この女…」
『私さぁ、銀色のタコとか初めて出会ったわ』
「んだとてめえ!!果たすぞ!!」
『なに…?いきなり下ネタ?」
そう言われた獄寺君は、バカか!そんなんじゃねーよと 顔を赤くして言っていた。
雲雀さんに対してもだけど、獄寺君にも喧嘩を売るなんて…やっぱ、普通じゃねえぇぇ…
「暁っておもしろいのな」
呑気に笑ってられる山本が、すっげぇ羨ましいよ…
でも、マフィア関係者じゃないなら それはよかった と安心した。
しかし、そのとき やけに悪寒を感じて ゆっくりと窓の外を見れば、変な服を着たリボーンが 怪し気に暁さんを見ているのが見えて、嫌な予感が頭を過る…
神様どうか、彼女が マフィアに関わりませんように…
危険な視線
じゃあ、私は 恭弥くんで遊んでくるね〜、なんて言っている暁さんを、もしかしたら この子が並盛最強なのかも…なんて思ってしまった。
それと同時に、リボーンがこの子をファミリーに誘わないわけがないな…と確信してしまっている。
→おまけ
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