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彼女は、いつまで 避け続けるのだろうか、そろそろ 僕に攻撃をしてこないだろうか。

もしも 向かって来たら、それはそれで とても楽しいだろう。そう思っていた。


『トンファーなんて物騒な物振りまわしちゃって…何なんですか?』

「君、そのスカートもセーターも全部、校則違反だよ」

『私は、校則違反したから トンファー振りまわされてるわけ?』


彼女は、校則違反をしている自覚がまるでないのか、苛立った顔つきをして 僕の腕を掴んだ。


「離しなよ」

『離したらまた、振りまわすでしょ?』


離さなくても 君程度の力で握られたって、僕にとっては どおってことない。このまま、咬み殺してしまおうか。

そう思い、腕を振りほどこうとすれば、彼女は 僕に顔を近づけて来た。


「な…何してるの、君」

『人を黙らせるには、キスするのが一番って言うでしょ?』


あと1cmくらいで、唇が触れてしまう。そんな位置に顔がある…
驚いて、思わず彼女を 突き飛ばした。


『痛いなぁもう…』


顔が熱い…

それを見られるのは ごめんだ。
とりあえず 彼女には、もう教室に戻るように言えば…


『あら、そう?
じゃあ、続きがしたくなったら
いつでも呼んでね?きょ・う・や・君vV』


彼女は、ニヤリと笑いながら そう言いい応接室を出て行った。いきなり名前を呼ばれ、僕は 思わず 面食らってしまう。


誰もいなくなった応接室で ひたすら彼女のことを考える。

その顔を思い出すだけで、僕の心臓は うるさくなり…


「暁…奈々」


彼女の名前を呟けば、心臓は 更に早く動いた。



そして、もう一度 彼女に会いたい。そう思うのだから、今日の僕は どうかしてる。










不思議な転校生


「委員長、何かあったのですか?顔が赤く…」

「副委員長、咬み殺すよ」

「え……?」







→あとがき

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