3
その後の騒ぎは、神田チャンのおかげで なんとかなった、しかし…オレには 気がかりなことが一つ…
「なぁ…奈々チャンの異能って、風…だよナ…?」
『ごめんなさい、さっきのことは忘れて。私 怒り心頭でしたのよ…』
「忘れろって言われても…」
『申し訳ありません…平家に呼ばれているので 失礼しますわ』
そう言った奈々チャンは、風の異能を使ったのだろうか…一瞬で姿を消してしまった。
奈々チャンには、はぐらかされてしまったが オレは、聞き逃さなかった。少し離れた所で ヒモ女がボソリと呟いた言葉を…
「バレるのも、時間の問題…か」
そう呟いた この女の言葉で、確信した。
子供の姿だったことも、こいつがいれば説明がつく。
間違いない、あの日の女の子は奈々チャンだ
夢と絶望
感情に左右されるなんて…
私も まだまだね。
→あとがき
[ 72/82 ]