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奈々チャンの膝の上で あたふたとしていると、そのまま 元の身体に戻ってしまった…


『あらまぁ!びっくりした…』


あのね、年頃の男女が この体勢はマズイよネ…?

オレ的には、奈々チャンが上に来てくれたらベストだけどネ


『子供の姿が あんなに可愛らしいのですから、あたりまえかも しれませんが、とっても綺麗な顔をしていますのね』

「え…?」

『あまり まじまじと見ることが なかったので、気づきませんでした』


あのサー…いるよネェたまぁに、こういう子って、サラッと大胆発言しちゃう子…

厄介なのは、無自覚ってことだケド…


「ナニナニ?惚れちゃっタ?」

『生憎 私、恋愛なるものをしたことがないので、恋愛的な好きが よくわかりません…』

「はぁっ!?」


高校生にもなって、初恋がまだってコト?!えっ?それマジ…?


『いつか、そういう人に出会えるといいのですけど…』

「そう…だネ」


どうやら、この無自覚お嬢様は
オレのコトは眼中にないらしい…

自分で言って虚しくなるケド…


『刻くんも元に戻ったことですし、桜ちゃんの所に行きましょうか』

「あ…うん」


はぁ〜…このズキズキ痛む心臓の意味をわからないほど、オレは鈍感じゃナイわけヨ…

…どうしたもんかネェ







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