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『藤原先輩は¨磁力¨でしたわよね?』


¨藤原先輩¨そう呼ばれると 物足りなさを感じる。

大体にして、桜チャンは 会ってすぐから名前だったのに、何でオレって こんなに他人行儀なワケ?

別段気にするコトじゃないケド 何故か気になって仕方なかった。


「さっきは、刻とか言ってたクセに」


言うつもりはなかったケド、思わず口をついて出てしまった。


『そうですわね、先ほどは 兄弟の設定でしたので…名前をお呼びさせて頂きましたけど、いきなり申し訳ありませんでした』

「何で謝んの?オレ的には さっきみたいに呼んでくれた方がイイんだケド?」

『あら、そうでしたの?』


そのように お呼びしてもいいのでしょうか?と遠慮がちに言う奈々チャンに、イイに決まってんジャン!!と必死に言うオレ…

何でこんなに必死になってんノ…?

自分で自分に驚いてしまう。


『では、名前をお呼びしますので
その代わりに 私のお願いを 聞いていただけますか?』

「ナニ〜?」


『一緒に お風呂に入って いただけますか?』

「「ブッ!!ゴホッ…ケホッ ケホッ」」

『あら?どうしましたの?』


風呂…?風呂って言ったよネ?!

思わずオレと横の女は、コーヒーを吹き出してしまった…。


「な…なに言ってんの?!あんた!」

『だって…ずっと夢でしたの…
兄弟ができたら、一緒にお風呂に入って 頭を洗い合うというのが…』

「だからって、こいつとじゃなくても いいじゃん!」

『今のと…刻くんは、とっても 可愛らしいですもの。ダメ…ですか?』


いやいや、願ったり叶ったりですケド…


え…?イイの…?







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