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『いきなりゲンコツなんて、レイちゃん酷いですわ…私、とっても か弱い少女ですのよ?』
「か弱い少女が、飛んでくる攻撃を木っ端微塵に切り刻むかよ…」
『何のことでしょうか?』
ぷいっとそっぽを向く奈々チャン
オレは…家に着くまで、膝の上から 下ろしてもらえないんだろう…
別に嫌なわけじゃないケド、この着痩せするタイプらしい奈々チャンの豊満なバストは、いろんな意味で身体に悪いヨ…
「顔…緩みすぎだろ…ヘンタイ」
ここで否定できないのが辛いよな…
この豊満なバストに付け加え、やたらイイ匂いすんだもん…
「お嬢様、着きましたよ」
『ありがとう成瀬、今日はもう部屋でお休みになってね?』
「はい」
執事の顔が怖すぎた…とっても…
まぁ、運転席にいたら さっきの会話は丸聞こえだろうし、お嬢様LOVEっぽい執事だから、イラっとしてんだろうネ
「あっれ〜?奈々って成瀬と一緒に住んでないの?」
『それじゃあ一人暮らしにならないでしょ』
「まぁ、確かに」
『成瀬は、下の階に住んでるのよ』
「なるほどね〜………えっ?
じゃあ、まさか奈々って自炊…?」
さっき執事が 朝食ならオレが…的なこと言ってたし、それはナイでしょ…
『基本的にはやってるわよ』
「「はぁっ?!」」
『いけませんの?私が料理したら
これでも、成瀬にみっちり修行してもらったのよ?』
ますます奈々チャンが
お嬢様ということを忘れてしまいそうだ…
だけど…
奈々チャンの家の広さに、やっぱり お嬢様なんだと再確認
自炊するお嬢様って…イメージにねえナァ…
お嬢様らしくないお嬢様
少しして レストランから届けられた朝食は、贅沢舌のオレでも 目玉が飛び出るくらい豪華だった…。
→あとがき
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