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「「「宴だ宴!!姐さん、いただきやす!!」」」
お客さんが来たら、同じ釜の飯を食べる。というのが、鬼桜組のしきたりらしい。私もその宴にお呼ばれした。
『皆さん、とても素敵な方々ですわ』
「そう言ってもらえて嬉しいのだ」
『とても楽しいです』
「よかったのだ!
ところで 奈々ちゃんは、平家先輩とお知り合いなのか?」
平家?
そうね、そういえば レイちゃんを追いかけて行ったときに、うっかり 平家に教えてもらったと言ってしまったわね。
『平家には、幼い頃に よく遊んでいただきましたわ』
「なんと!そうだったのか」
「平家と奈々チャンが知り合いネェ〜、あいつにも そんな知り合いがいたんダァ〜」
昔から平家は、エデンには内緒で よく私の家に出入りしていた。
おそらくは、私たちの能力がバレないようにと、注意を呼びかけていたのだろう。
『幼い頃は、よく 屋敷で隠れんぼなんかをして遊んでいましたが、今となっては 彼…ただの変態ですわね…』
「まあ、エロ本ばっか読んでっからネ」
『この前 久々にお会いした時は、私の身体を縛ってニヤけてらっしゃいました…』
「はぁっ?!奈々チャン、それ許しちゃったワケ?!」
『許すも何も 私、全く状況が わかりませんでした。真っ青な顔をした成瀬に助けられましたが、平家は 少し変わった性癖をお持ちのようですね』
あのまま縛られていたら、どうなっていたのだろうか…
彼の読んでいる、卑猥な本に書かれているような事が起こったのだろうか…
まぁ、そうなる前に 返り討ちにしてやりますけど。
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