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『グレイト!素晴らしいわ』

「…!?誰だヨ、あんたら」


あら?つい数時間前に会話したじゃない。そう思いながら 心の中で笑った。


『最後の最後に人間に戻った¨アクマジン¨さんに、私からのささやかな贈り物を差し上げるわ。…あなたの、最も欲する望みは なぁに?』

「…え?」

『…よい夢を』


私の目を見た田畑は、ゆっくりとその場に倒れた。

その顔は、とても幸せそうな 穏やかな顔だった。


「瞳が紫に…?そこの少女は、何をしたのだ…?!」

「その男を、永遠に覚めることのない 夢の世界へと引きずり込んだんだよ」

「…え?」

『彼は、死にました。きっと夢の中で、娘と幸せな日々を過ごしていることでしょう』

「な…何言ってんだヨ…!!」

『この夢は、永遠に覚めることのない夢。夢の世界を否定し、現実ではないのだと理解しなければ、覚めることはありません。現実での身体は、どんどん衰弱していき、時期に息を引き取るでしょう』

「あんた、何者だ…?」

『それは、言えませんよ。¨エデン¨に私の正体がバレてしまっては、この世界は滅びてしまう。この世界を支配する為に、私の能力は 必要不可欠。この世界が滅びる様を見たくなければ、今日のことは 墓場まで持って行っていただけると、ありがたいですわ』

「な…何を言って…」

『私は、夢を司る異能者。
あなたのような、素晴らしい女性に会えて とても今日という日が、私の中で 特別な日になりました。
ありがとうございます、珍種の少女さん』


私がそこまで話すと、喋りすぎだ。と
レイちゃんが私を連れて、扉に向かって 歩き出した。


「始末する手間がハブけてよかったな。…コード:ブレイカー」


振り向き そう言ったレイちゃん。

決め台詞のつもりなのかしら?







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