Mischief
しおり







魔法史の授業は ひどく暇である。

眠くなるなんてもんじゃない。ほとんどの生徒が寝ていると言っても過言ではない。

ちなみに相棒もコクリコクリと船を漕いでいる。

ったく、こんな退屈な授業はさーアリアくらいなんじゃねぇの?まともに受けてんの。


『へへへっ、やっぱりアリアは偉いなぁ』

「ありえない…こんな退屈な授業で起きてられるなんて…」


やべっ…眠すぎて幻聴聞こえはじめた…
なんかナナの声が…へへっ、いい夢見れそうだぜ!



『ユーリ、ユーリ!!フレッドの睫毛長いねぇ!!』

「黙ってりゃいい男って、こーゆー奴を言うんだろうね」

『ほっぺたもぷにぷに〜!!…かぶりついたら美味しそう…』

「ぷっ…、ならさ かぶりついてみろよ」


じゃあ、いただきまーす!!なんて聞こえる。
これはこれは、なんともリアルな夢ですこと。とても声がダイレクトに耳に…


「ってぇっ?!」

「うわっ!!」


フレッドの叫び声で目が覚めた。

横を見れば、相棒の左頬にはくっきりと歯型が…


「ナナ…?」


まさかと思って名前を呼べば、俺たちの座っている椅子の下から ナナとユーリがこんにちは。しーっ!と人差し指を口の前に持ってきている。


「2人も起きたことだし、とりあえず アレ試さないとな」

『そうだねっ!!』


アレ?アレってなんだ?!

うん、ってゆうかね 俺さ今少し不機嫌なんだよね。噛み付いたって言っても、言ってみれば フレッドの左頬にキスしたみたいなもんだろ?

そんな不機嫌な俺を他所に、アレというのが気になったらしい相棒は、アレってなんだよ!なんて小声で聞いている。

ヒ・ミ・ツってウィンク付きで言ったナナが可愛すぎて、イライラ不機嫌なんて何処へやら。俺もさ、今から寝るから だから、次は俺に熱いキッスを!!と心の中でメッセージを送ってみた。





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