「で?ナナはどうして このクソみたいにクリソツな2人を見分けられんの?」
「私なんて2年たってもさっぱりだわ」
あたしの言葉にいつの間にそこに居たのか…気がついたら後ろに居たアリアが便乗してきた。
ちなみにナナは、先ほどのジョージのガクガク攻撃が効いたのか、未だに少しだけ目を回している。
「俺たちを間違えずに見分ける奴なんて そうそう居ないんだ、ナナ 君は素晴らしい!!」
やたらとオーバーリアクションをカマしてくるこっちは、きっとフレッドかな?
うん、そんな気がする。
「何しろママだって間違えるんだ」
まぁ、なかなか百発百中とはいかないだろうね。それほど この双子は似てるから。
『違いは言葉では説明できないかなぁ…』
やっと目を回していたナナが復活した。
どんな違いがあるのか、例えば 表情がどうとか 仕草がどうとか、そんなものを期待してた あたしとしては、ナナの一言は 拍子抜けだった。
違いは曖昧なのに この子は百発百中で双子を見分けているらしい。
『ただ…強いて言えばね』
「「「「…強いて言えば…?」」」」
変な沈黙、そんな中 ナナが放った言葉は
ジョージ・ウィーズリーを赤面させるには充分すぎるものだった。
そして、彼の片割れは真っ青な顔をして、部屋の隅でしょげるのです。…グリフィンドールの蛆虫こと 変態兄貴と共に。
赤と青『ジョージの方が、私のタイプなの』
→あとがき