どれがアリアの妹なのか。そう聞こうとした時、少し離れた席から グリフィンドールの王子様の叫び声が聞こえた。そのおかげで すぐに どこにいるのが アリアの妹なのかもわかった。
初めは後ろ姿しか見えなかったが、叫び続ける王子様にうんざりしたのか、恥ずかしそうに振り返り王子様を睨みつける少女。その顔を見た瞬間 トクンと心臓が激しく波打ったのを感じた。そして 僅かに熱を持つ頬。
フレッドの方を見れば、同じように僅かに頬を赤く染め 俺と同じく一点を見つめていた。
そして、運命の組み分け 嬉しいことに 彼女はグリフィンドールに決まったのだ。
テーブルに飛び乗り奇声を発する王子様のように 喜びたい気持ちはあったが、グッと堪えた。
そしてグリフィンドールの席にやって来た彼女は、王子様の元へと行き、何を言うわけでもなく ただ一発殴り飛ばしたのだ。
吹っ飛ばされた王子様が 壁にめり込んでいた…なんてのは、見なかったことにしよう。
初めましての前に心に誓う君を怒らせまいと。
→あとがき