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『暑い…でーも!雪比奈さんが居れば無敵だね!!』

「いつまで そうしているつもりだ」

『夏が終わるまでずーっと』


オレの腰に腕を回し、べったりとひっついている奈々

このまま、夏が終わらなければいいのに…と思ってしまう。何しろ冬になれば オレの冷たいこの身体は、ひっつけば 温まるどころか 奈々の身体を冷やしてしまう。


『雪比奈さんは、ひえひえで気持ちいいし 夏の必需品だよねぇ』

「夏は…ね」

『冬は寒いから嫌だ!』

「…そう」


そんなに面と向かって言う必要はないんじゃ…なんて思うが、まぁ 事実なので仕方がない。


『私はあったかいねって よく言われます』

「……子供体温」

『ちょっと!失礼ですよ!!』


怒り方までもが子供だ。
推定年齢16歳くらいだが、実際に歳を聞いたことはない。いったい いくつなんだろうか…


『ねぇねぇ、雪比奈さん!』

「なに」

『冬になったら、私が 雪比奈さんを温めてあげますね?』


何が嬉しいのか知らないが、やたらとニコニコした表情の奈々は、そう言って またオレの腰に腕を回した。










夏から冬へ


正直言って、秋や春は必要ない。

一年が 夏と冬だけならいいのに





→あとがき

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