貴方に会いたい
『ただいま…』
誰もいないとわかっていながらも真っ暗な家の中へと声を掛けてしまう
靴を脱いで家に上がり、制服から部屋着へと着替えをする
ふと近くにある本棚へ手を伸ばし、一冊の漫画を取り出す
そして最初のページを開いて読み始めた
その漫画の名前は
"CODE:BREAKER"
普段大人しい雰囲気の私には似合わない漫画だ
黙々と読み、結局最後まで読んでしまった
『……大神君。貴方は素敵な心を持っているよ。私も貴方みたいに強くなりたい』
悲しそうな表情を浮かべ、呟く
『一度でいいから……大神君に会いたい』
△ | ▽