噂のオッドアイの彼


確信してから5秒たっただろうか

私の目には緑の制服、金色の髪が見えた

「ねっねぇ!さっき言ってたイケメン君って彼のことじゃない!?」

園子が大声で言ったもので"彼"はこちらを見てしまった

そして、私と目が合った

知らない振りをしようと後ろを向いたが遅かった

「なまえチャーーーン!!」

飛び付くように後ろから抱き着いてきた

その様子を見て周りの女子はキャーキャー騒ぎ始める

『ちょっ…刻!いきなり抱き着かないでよっ!!』

「いいジャン!………大神君もいたんだネ」

零は何も言わず黙って刻を見ていた

「え、何何!?イケメン君と二人って知り合いなの!?」

「ソウダヨ」

『園子と蘭に紹介するね。閉成学院高校の刻だよ』

「よろしくネ」

刻はいつも女の子にするように無邪気でちょっとチャラっぽい笑顔を見せた

挨拶を交わしている間に集まったのであろう女子の野次馬がその笑顔をみて騒ぎ立てる

「私は毛利蘭です」

「鈴木園子ちゃんでーす♪」

「二人とも可愛いネ……今度一緒にどっか行か『ちょっと、刻』ナンダヨ!」

『格好つけて言っているのはどうでも良いんだけどさ、私に抱き着きながら言っても…ねぇ?……いい加減離れてよ』

「ヤダ。絶対離れない」

「所で……刻、お前はここに何しに来た」

私と刻が言い合いを始めた所で零が初めて口を開いた

「相変わらず無愛想だネ、大神君はさ」

「質問に答えろ」

「……バイトダヨ、米花町で。でも今回の悪人(ゴミ)は少ないから大神となまえは来なくて大丈夫」

「米花町では初めてか」

「ソウダネ。それでここに来たのはバイトまでまだ時間あったし、ここに二人が来てるって聞いたからサ」

「あの、刻君って名前と大神君と一緒のバイトなんですか?」

蘭が刻に尋ねた

「ソウダヨ。二人と同じで"悪人退治(ごみそうじ)屋"のバイトしてるヨ」

「いいですね、街を綺麗にする"ゴミ掃除"のバイトなんて……三人とも尊敬しちゃいます」

尊敬しちゃいけないよ…蘭
私達コード:ブレイカーを

『バイト、早く終わりそう?』

「あぁ、9時ごろには帰れると思うヨ」

『じゃあ、夕飯作って刻のこと待ってる から』

「悪いネ…いつもオレがバイトの時待っててもらっちゃって」

『いいの、私が好きで刻を待ってるんだから』

そうじゃないと刻は1人で全て抱えてしまう

ーピリリリリッー

「そろそろお呼びのようだから行くわ」

『気をつけてね』

そこで私達は刻と別れた




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