ずっと会いたかった人と…


無事に江古田高校の合格を手にした。

そして今は、入学式が終わり、自分のクラスの自分の席に座っている。

「ほんっと信じらんない!」

「それはこっちのセリフだっつーの!!」

後ろから聞こえてくる喧嘩の声。

そう。
一緒のクラスになったのだ。

まじっく快斗の主人公の黒羽快斗と……。

ーポカッー

『痛っ!』

後ろから消しゴムが飛んでくる。

「ごごごご……ごめんなさい!!!」

その声の持ち主は勿論……

『あーこれくらい大丈夫だよ。』

「で…でも……。」

『本当に大丈夫。だから元気出して?中森さん。』

先程自己紹介がHRであったので名前は知っている。
まぁそんな事しなくても元から知っているが…。

「ありがとう!中森さんじゃなくて、青子でいいよ!」

『じゃあ私の事はなまえって呼んで?』

「わかった!」

「おいっ!青子!」

「全く煩いわね。快斗は!」

「んだとー!!」

また始まっちゃった。

「あ、快斗。なまえと仲良くなったんだよ!」

「へー。俺、黒羽快斗ってんだ。よろしくな!」

ーポンッー

紅い1本の薔薇をマジックで出してくれた。

「快斗でいいぜ?」

快斗の自己紹介を目の前で見れた……。
しかも私に自己紹介してくれた!!

『ありがとう。快斗ってマジック凄く上手なのね。』

「まぁな!」

『それじゃあ今度は私ね。』

ーポンッー

快斗とは色が違う黄色の薔薇を出す。

『みょうじなまえ。なまえって呼んでね。よろしくね!』

「なまえもマジック出来るんだね!快斗よりも上手だよー!」

『ありがとう、青子。』

「すげぇ腕前してるんだな!」

『母がマジシャンだったの。みょうじ母のなまえっていうんだけど……。』

「俺知ってるよ!俺の親父と並ぶ世界的にすげぇマジシャンなんだ。」

お母さんそんなに凄かったのね。

「そうなんだ!?なまえ、快斗のお父さんも有名なマジシャンでね!」

『知ってる。黒羽盗一。世界屈指のゴットハンドを持つマジシャン。名字が黒羽っていう事と快斗がマジックが出来る事、私のお母さんと並ぶ程という事で推測できたから。』

元々知ってたけどね。

「凄い!探偵さんみたーい!」

『た…探偵……。』

探偵という言葉を聞いて思い出すのはあの推理オタク。

帝丹高校の皆は今どうしてるんだろうか。

後でメールをしてみる事にした。

「なぁなまえ。折角だし、一緒に帰らねぇか?」

『え?いいの!?』

「いいに決まってんだろ。」

「青子もなまえと一緒に帰る!」

「アホ子もかよ……。」

ずっと会いたかった人と一緒に帰れるなんて夢にも思ってみなかった。

凄く幸せな気分につつまれる。

「何よっ!」

「早くしねぇと置いていくぞー。」

「えぇぇ!?ちょっと待ってよー!」

会いたかった人に会えて、新しい友達も出来て。
これから楽しく高校生活をしていけそうです。




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