マジシャン


「久し振りですね。みょうじ母のなまえさん」

「お久し振りです、優作さん」

え?
何がどうなってるんだ!?

「優ちゃん、この人は?」

「前にマジシャンの友人が2人居ると言ったのは覚えているかい?」

「ええ!一人は盗一さんよね?」

「そうだよ。それでもう一人の友人がここにいる母のなまえさんだよ」

へぇー… そうだったんだ
じゃあ盗一さんとお母さんはマジシャンとしても友人なのかな?

………………って…え?
マジシャン?
お母さんがマジシャンっ!?
初めて知った…

恥ずかしながら私、ここに来て3日が経つ訳ですが、お母さんの職業を全く知りませんでした

「まさか、娘と新一くんが同じクラスになるとは思いませんでしたよ」

「私もなまえさんが母のなまえさんの娘さんだとわかった時は驚きました」

「新一くん、なまえのことよろしくね」

「はい!」

「なまえさんも新一をよろしく頼むよ」

『わかりました!』

あのあと大人達が暫く世間話をしていた

その間にこちらでもありとあらゆる話をしていた
マジックの話とかホームズとかホームズとかホームズとか…
まさかここまでとは思わなかった














今はお母さんと一緒に家までの帰路を歩いている

『それにしてもお母さんがマジシャンだなんて一言も聞いてなかったよ!?』

「ごめんね!すっかり言うの忘れちゃって」

子供っぽい笑顔でそう答えた

「でもお母さんだってなまえがマジック出来るなんて聞いてなかったわよー?」

『あっ……』

「これでおあいこね」

また悪戯っぽい笑顔を見せてきた

『そういえば、お母さんって黒羽盗一さんって知ってる?』

「それは知ってるわよ!盗一さんは私のライバルであり、大の親友なんだから!………もう亡くなってしまったけどね…」

そうか、快斗くんは私と同い年
もう亡くなってて当然の年な筈

『……ごめんなさい』

「大丈夫よ。…お母さんは盗一さんの分まで頑張るって決めたんだから」

私はこの時マジシャンというものに対して言っているのだと思っていた




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