本物


HRが始まった
何やらこれから自己紹介をやるらしい
保護者は体育館で説明会だそうだ

「はい、じゃあ一人ずつ出席番号順で自己紹介していきましょうか!」

先生ノリノリだなぁ…

一人ずつ順番に自己紹介をしている体育系の子、大人しそうな子、ちょっと苦手っぽい子
上の空で自己紹介を聞いていたら…

「では、僕の自己紹介をします」

どっかで聞いたことあるなぁ…この声

「誕生日は5月4日。好きなことはホームズの推理小説を読むことです!部活はサッカー部に入ろうと思っています」

ん?
5月4日…推理小説……サッカー部………………まさか………!

「あぁ、名前言うの忘れていました。工藤新一です。よろしく!」

くくくくっ…工藤新一!?
まさか一緒のクラスだとは思いませんでしたよっ!!

ん…待てよ……てことはっ

「毛利蘭です。よろしくお願いします」

「鈴木園子よ!よろしくねっ」

予想的中!!!
まさか一緒になるとは…夢にも思わなかった …

鼻血出そうです

「じゃあ次みょうじさん!」

『……………』

「………みょうじさん?」

『へっ?……あっ!すすすすっすみません!今やりますっ』

初っぱなからクラスメイトに笑われた…
ここは一発お得意のあれいきますか!

ーポンッー

手からバラの花を一輪出す
そして、投げて花吹雪に変えた

「「「「わぁーーーーっ!!!」」」」

『みょうじなまえです。特技はマジックとドラム!よろしくねー!』

最後にハトを出してフィニッシュ

皆さん大いに喜んでもらえたようで、私は満足です

あっ…ちなみにかなり言うの忘れていましたが、私ドラムも叩けます

とりあえず、自己紹介はこんな感じで良かったのかな?

最後に席替えをして、HRは終わった

ちなみに席替えの結果…
左隣が工藤新一くんに!!

さようならと挨拶をしたら工藤くんが声を掛けてきた

「さっきのマジック凄かったな!」

『ありがとう』

「改めて…俺、工藤新一。よろしくな」

ーポンッー

手に黄色のバラを一輪

『私、みょうじなまえ。よろしくね』

黒羽快斗くん風に挨拶してみました
ていうか、やっぱり工藤くん本物だー!

「やっぱすげぇな!どうやってるか全然わかんねぇ」

『だからこそ、マジックは楽しいんだよ』

「新ちゃーーん」

遠くから声が…

「新ちゃん。帰るわよー」

『母さん!んなでけぇ声出すなって』

「やだー新ちゃんったら照れちゃって……あら、新しいお友達?」

「あぁそうだぜ!みょうじなまえさん。マジックがすげぇんだ!」

『みょうじなまえですっ』

私が今挨拶してる方、皆さんもお分かりですよね?
はい、工藤新一くんのお母さんの有希子さんですよ
しかも、後ろから来るのって優作さんじゃないですか
…緊張がやばい

「おや?新一の新しいお友達かい?」

「そうなのよ優ちゃんっ!みょうじなまえちゃんって言うんですって」

「初めまして、新一の父の工藤優作です。こちらは妻の有希子です。よろしく」

『こっ…こちらこそよろしくお願いしますっ!!!』

噛んだ…緊張しすぎて噛んでしまった

「それにしてもこんな可愛い子がお友達になってくれたなんて、新ちゃん良かったわねー」

「新一、可愛いからって手を出したら駄目だぞ?」

「バッ……バーロー!んなことすっか!」

親子会話始まっちゃいましたよー
いやー、この会話が生で聞けるなんて……神様ありがとうっ!!

「マジックも出来るんですって!」

「そうなのか……さっき名字みょうじっ て言ったね?それでマジック出来るということは…」

「どうしたの?優ちゃん?」

ん?
なんだなんだ?
優作さんどうしたんだろ

「なまえー!終わったわよー」

『あっお母さん!』

「…っ!!……優作さん!」

「やはり、この子はあなたの娘さんだっ たんですね」

え? どうゆうこと? お母さんと優作さん知り合い!?

「久し振りですね。みょうじ母のなまえさん」




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