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そして竜胆はそのまま空港へと向かった。すぐに鏡夜の姿は見つかった。

「猫澤先輩も伽名月さんも協力してくれたみたいね」

「…お前の情報網は時に恐ろしいな」

竜胆は鏡夜の言葉に小さく笑った。

「それにしても鏡夜、今とっても良い顔してる。満足した顔よ」

「…なぁ、竜胆」

「ん?」

「…そろそろお前にあの時の答えを言ってもいいか?」

竜胆は10秒程固まった。頭の中でそれを何度も反芻させて考える。

「…どうして急にそう思ったのよ」

「きっとハルヒも環も伝えてる頃だと思ってね。あの鈍感二人に負けるなんて癪だろう?」

「あははは!子供のケンカじゃないんだから!」

どうしようかな、そう思っている所に光と馨。そして少し遅れて光邦と崇が空港までやってきた。

「きょーちゃん!りんちゃん!ヒカちゃんにカオちゃん!」

「「ハニー先輩!モリ先輩!おつかれー」」

「タマちゃんとハルちゃんは〜?」

「「まだ空港の中みたい」」

「お母さんとは…?」

「人にここまでさせといて会えていなかったりしたら半殺しですよ」

その無駄なまでの爽やかさは逆に怖いのですけれど。竜胆はそっと目を逸らした。

「…ハルヒのやつ…告白…したかな、殿に」

光は小さく呟いた。

「光…」

「…したよな…きっと」

「…そりゃあ…光もこんなに頑張ったんだもん、きっとちゃんと伝えられてるよ」

光は顔を伏せて涙を拭っていた。光はハルヒの気持ちを分かった上でずっと応援する道を選んだのね。それには竜胆も感動を隠せずに光に抱きついた。

「竜胆ねぇ!?」

「ヒカちゃん!僕の胸で泣いていいよ!」

「俺のハンカチ貸してやってもいいが?勿論有料で」

照れる光を見ながら皆微笑ましいものを見る目。そして光は竜胆に抱きついたまま竜胆の耳元で小さく呟いた。

「…鏡夜先輩の事、いいの?」

「え?」

思わず体を離しそうになったが、光は竜胆の体をそのまま戻して再び抱きしめた。


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