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「これが今年の1月6日にとられた写真。これが1月15日、1月23日。いずれも須王本邸へ会長…つまり環の祖母とも密会に向かう高坂弁護士だ。この分だと1月6日が初めてというわけではないだろう」

鏡夜は何枚もの写真を取り出し、竜胆に渡しその写真を見てから馨に渡す。そこにあったのは確かに弁護士の高坂の姿。

「え…密会ってごめん。鏡夜先輩よくわかんない。高坂さんは須王の弁護士でしょ?別にあのばーさんと会ってたっておかしくないんじゃ…」

「正しくは“須王家と顧問契約を結んでいる法律事務所の一弁護士”だ」

「担当は社長である譲氏の指揮下にあるロワグランホテルの権利関係よね?」

いつからか私達は理事長を環の父でも無く譲氏と呼んでいた。

「会長との度重なる面会は明らかに不自然だ。譲氏の不在中に訪ねている事からみても高坂が内密に会長と個人的な関わりを持っているのは間違いない。目的はまだ不明だが初詣の日に俺達を尾行していた事と関係しているとみて今調査中だ」

「会長が高坂を使って環を尾行している理由、ね」

「高坂の不審な点は他にもある。ハルヒの母親とは面識がないとハルヒは聞いたそうだが、これは恐らく嘘だ。何故なら彼女は―…」

鏡夜がそう言いかけた時、環の大きな声それを遮った。

「きょーや!おい鏡夜!光が俺を食虫植物に食べさせようよするよぉ〜!馨〜光がひどいよーなんとかしてくれ〜!」

「アハハハ。指がとけてる。とけてる」

そちらに目をやれば食虫植物ZONEで光が環をいじめている。

「…とりあえずここではこれ以上は無理だな」

「ラジャー…」

「…何かあの人達が暢気すぎて悲しくなってきたわ」

竜胆は小さく呟いた。ハルヒの誕生日も目前に迫った日曜日。本日はホスト部特別営業と題してお得意客である倉賀野さん&桜塚さんと熱帯植物園に来ています。


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