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次の日、ハルヒは目の前の光景に驚く事になる。自分も最近常識からずれていって大抵の事はまぁまぁ受け流すくらいは出来るようになったと思っていたが、目の前のそれはそんな思いを更に上回るレベルだったのだ。澄み渡る空に溶ける春風に乗りながら桜の花びらが舞う本日は絶好の王女歓迎パレード日和なのでありました。

「「ハルヒ!オハヨ!ハルヒも乗るー?象の背中☆」」

「…なんでいきなりインドだかタイだか風のパレード…?」

彼等の後ろでは立派に装飾された象が王女を乗せてのっしのっしと歩いている。

「「面白いっしょ?いかにもって感じだしさ――」」

「大変だったんだよ〜?僕んち所有のゾウさんとはいえ朝までに手配するの〜」

「…これハニー先輩んちの象なんですか!!」

「急な計画だったからな。王女の滞在先ホテルからの交通規制に若干手間取ったが…」

「もう完全に寝不足。やっぱり朝の交通規制って結構大変でさぁ」

ありとあらゆる方面に連絡してね。皆集まってはバラバラに電話かけまくりだったのだ。

「そしてホテルからこの行列続けてきたんですか…」

なんて恥ずかしいまねを…。そしてハルヒはパレードに誘われなかった事を心底感謝したのでした。教室までは環エスコートの元、園芸部が温室より摘み立てのバラの絨毯で送る。王女は相変わらずクラスでも人に囲まれていた。各国の由緒ある家の方々と御縁が…そこで名前を出したのはフランスのバーデン公。皆様にも紹介するとまで。それを聞いておかしいと思う人物が出てくる。竜胆もその嘘は行きすぎだと思った。王女の嘘はそろそろ収集がつかなくなってきている。

「ハイハーイ。御歓談中失礼しーます☆喉がお疲れと思い王女にスペシャルハーブティーを☆」

「それから王女の為に中庭にスパルームを特設させて頂きました。専用のネイルサロンとヘアサロンも併設させてましたのでいつでも御利用を☆」

それを用意したのは光と馨だった。

「昨日までとはうってかわった尽くしぶりですね」

「タマちゃんの為にミシェルちゃんには最大限寛大に接する事に決めたって言ってたからねえ〜」

「珍しいものが見れて面白いわ」

何故か1−Aに来ている光邦と竜胆だった。


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