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教頭室には数々の賞歴を持つお抱えのシェフ達。教頭の前には色んなスープに加えつけ合わせ料理が並んでいた。


思い出のスープ再現作戦その1 とりあえず思いつくままに並べてみる


「…また随分とたくさん用意してくれたものだね…」

「ええ!食堂と我々の家のコック達に協力してもらい各自“これぞ!”と思うスープと付け合せの料理を用意してみました!僕からはフランスは5つ星レストランのコンソメスープを!」

「山奥だという事でべべ族の民族料理を」

「僕はチョコスープ〜☆」

「中国四千年の味…」

「皆考えて。そもそも日本でしょうが!という事で自分からはジャパニーズミソスープ!鯛のあらから取ったダシに鯛の身を解した、これぞ味噌汁!」

「「わかってないなァ。今まで見つからなかったんだからよほどの珍料理に決まってんじゃん。てなわけでアマゾンの魚類スープとなんかの肉!」」

それを聞いてハルヒは言葉に出来ぬ程の呆れを顔に浮かばせていた。教頭はどれも首を振った。

「気持ちはありがたいがそういう事ではないのだよ。私が言いたいのは――…」

「お待ち下さい教頭先生!情けは無用!もはやこれは男同士の勝負なのです!実は先ほど決定したのですが、我々の内で見事味を再現した者にはある勝利の権利の証が与えられる事になりましてね」

ノーヒントでお願いします!俺達は決して諦めたりしない!その言葉を聞いて教頭はきっと後悔しているだろう。ホスト部、もとい環と関わってしまった事を。誰もが憧れる美麗集団の行動の大半は“楽しそう”で出来ている事を。そして勝利の証とはハルヒのお弁当だったのだ。ただそれが欲しいだけ。


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