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「竜胆。状況の説明を」

ハルヒちゃん、悪いけど全部話すわよ。これは少しお説教されないと。そう言った後竜胆は環を見た。

「私とハルヒちゃんが絡まれている女の子達を発見し、私は止めたわよ。だけど、ハルヒちゃんは走り出してしまった。で、私は近くに居る子に誰か呼んできてもらう様に頼んでからハルヒちゃんを追いかけた。女の子達は無事避難させたけれど、当然私達はあいつらの反感を買ってしまった…って所で良い?」

それを聞くと環は溜め息を吐いた。

「ハルヒ。おまえはアレか?実はハニー先輩並の有段者だったり飛び込みで入賞経験でもあるわけ?」

「は…?」

「それじゃ何?俺達が近くにいんのに呼びもしないで、竜胆の言葉も聞かずに先走って、女の自分一人で男三人も何とかできるってどうして思うわけ」

「男とか…女とか関係ないでしょう?あんな所に居合わせてそんな事考える暇なんて…」

「ちょっとは考えろ!馬鹿!」

環の言葉にハルヒも苛立ちを隠せずに反論する。

「迷惑かけて、竜胆先輩を巻き込んだのも謝りますけど、それ以外で怒られる意味がわかりません。間違った事はしてない!」

「…そうかよ。それなら勝手にしろ!間違いを認めるまでおまえとは口をきかん!」

と、言ったものの環はちらちらとハルヒを見る。もう話したいみたいだ。

「ハルヒ、謝っちゃえば」

「…嫌だ」

「ハルヒちゃんも環も頑固ねぇ」

竜胆は小さく笑った。そしてハルヒは手を伸ばし、竜胆の服を掴んだ。

「どうしたの、ハルヒちゃん」

そう微笑み頭を撫でる姿は優しすぎて、妙に懐かしすぎて涙が出そうになって、それ以上何も言えなかった。




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