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「自分の言った事に即刻ヘコむくらいなら始めから言わなければいいのでは?」

「…でも、環にしては頑張った方、かな…」

環を追いかけて鏡夜と竜胆はすぐそこで涙を流しながらへこんでいる環の姿を見た。

「だって〜〜!」

「しかも“関係ない”と強調する程に本当はハルヒに関係大アリなのがバレバレなんだがな。ほら、言ってみろ、会長に何を言われた?」

鏡夜はローファーのまま環を踏みつけた。その光景はさながらいじめっこの様だ。

「…言えないっ!ホントは鼻からスイカが出るほど言いたいけど…っ」

「“のどから手”だ、使用方法も違う」

「環は何を生むつもりなのよ…」

「…大方会長にハルヒの事で脅されでもしたんだろう。会長のやりそうな事だ」

ハルヒの事で問題があるとすれば身分、奨学生、男装の三つだ。

「…お祖母様を悪く言うな。…第一お祖母様の仰る事は全部正論なんだよ――…詳しくはやっぱり話せないけど、お祖母様の話に俺は何一つ言い返せなかったんだ。今の俺には何も――…」

「…じゃあ、そうやって会長に従って全部諦めるつもりなのか?」

「鏡夜……そうじゃない、そうじゃないんだよ」

じゃあ、なんだって言うのよ。言葉にしてみなさいよ。言わなきゃ伝わらないわ。ただ分かってもらいたいだけ?だったらそう言いなさいよ。竜胆もどんどんイライラが募って行き、環の肩にローファーを当てた。

「竜胆っ…!?」

「…イライラしてきた。私達に言わないの結構、言えないの結構。それを守る環様々ね。分かってもらいたい?そう思っていればいいわ。でもね、覚えておきなさいよ?あんたは私達を巻き込んだ。ホスト部を辞めるからと言ってその責任が取れると思って?」

知っているわ。環がホスト部を大事に思って辞めたいはずがないって事くらい。でも、辞めなければならないのでしょう?それが環の選んだ最良の選択なのでしょう?

「…だったら、それ貫き通して環の本気見せなさいよ!」




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