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「ハっハルヒ!皆の衆も久しぶり〜!会いたかった〜!」

環は部員達に気が付くと涙を浮かべ駆け寄ってきた。

「ホントかよ。なんだかんだいっても本邸の使用人達とも仲良くやってんじゃないのー?」

「いやーそれがなかなか難しくてさ、お祖母様からの言いつけで俺とは必要最低限の会話しかしてくれないんだ」

「えっ…」

どういう状況なの。

「父は毎日忙しいしお祖母様ともろくにお話できてないし…でもだからこの改めておまえ達へのありがたさを噛み締めているところなんだ」

「「殿…」」

「なんたっておまえ達が今まで…今まで俺にしてくれた数々の冷たい仕打ちに比べればこのくらい…!改めて俺を鍛えてくれたおまえらの愛に感謝しているぞ!」

うん、それはどうでもいいんだ。たくましくなって良かったわ。泣いていないのならね。

「しばらく部に出れそうにないが、必ずやお祖母様に御理解頂いて…!」

「「あー予鈴だ。行こうぜーハルヒー」」

「ハルヒ!それに双子共!ランチは一緒にな!」

ねぇ、お祖母様に御理解頂いて、という事はどういう意味?環は部活動を認められていないという事じゃない。竜胆は顔を伏せた。――誰か教えて。昼休みになり、2−Aホスト部員達は食堂に向かったが、そこで数々の女性達に囲まれてしまった。ホスト部が休みの今接点はここぞというように食事だけでも声をかけられる。結局環が光や馨、ハルヒ達と食事は取れなかった。衝撃はそれだけではない。放課後になった途端環を迎えにと教室まで秘書がやってきたのだ。

「…殿はいないし、部活は休みだし、ハニー先輩達も忙しいっぽいし…どうする?メイちゃん呼んでカラオケでも行く?」

「だね」

嫌がるハルヒを連れてカラオケへと行く事になった。


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