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調理室に行ったハルヒも、教えに行った環もなかなか戻ってこない。

「二人共遅いねえ〜りんちゃん、一緒に探しに行こうか☆」

「はい」

調理室までの道をゆっくり歩く二人。

「ハニー先輩、ご卒業おめでとうございます。そしてこれからもよろしくお願い致します」

「ありがとぉ!りんちゃん!それでね、僕りんちゃんにお話あるって言ったじゃない?」

「はい、どうぞ。何でも聞きます」

「うん☆僕ね、りんちゃんの事が初めて見た時からずぅっと好きだったんだあ☆」

光邦の言葉に竜胆は歩く足をピタリと止めた。

「…それは友人として?」

ううん、光邦は首を横に振った。友人としてでなければ異性として、という他考えられない。ハルヒの様に典型的な天然ボケで自分も好きですよ?なんて言えるはずがない。

「……本当は伝えるつもりなかったんだよ」

「え?そう、なんですか…?」

「だって、僕はりんちゃんが誰を見てるか最初から分かってたからさ。でもどうしても言いたくなっちゃった」

最初から…?

「りんちゃんは最初からきょーちゃんの事が好きだったよね?」

「えぇ!?」

竜胆は光邦の言葉に驚いた。どうしてそう思ったのだろう。自分でさえ自覚したのは二年になってしばらく経ってからだと言うのに…!初めから私は鏡夜を見ていた!?そもそも光にもバレて私って実は分かりやすい!?竜胆はしゃがみこんで頭を抱えた。

「りんちゃん、どーしたのぉ?」

「え!?あ、いえ。その…よく分かったなと思いまして」

「…だって好きな子の事一番見てるんだよぉ?嫌でも分かっちゃうよ」

好きな子と言われるとどうしても照れてしまう。竜胆はしゃがみこんだまま膝に顔を埋めた。


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