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「へえ〜それじゃあヒカちゃんはハルちゃんにノートパソコンあげるんだ〜?」
「まーね。中に何かゲーム入れといてやろーと思って今突貫で作っててさー」
その話を聞いて環は小さく呟いた。
「…何よ」
「わかってないな…全然ロマンチックじゃない!」
「いーんだよ、ハルヒにはこういう実用的なものの方が。それにわかってないのはそっちじゃない?」
あぁ、もうまた始まってしまった。竜胆はその場から離れてハルヒ達のもとへと向かった。
「先輩?」
「…俺もこっちに入れてくれる?色々と久々過ぎて疲れた」
自分体力無いから。
「…あの人達は何をしてるんですかね」
「…俺が知ってると思う?知ってると言えばアホってくらいだよ」
ハルヒと竜胆は溜め息を吐いた。聞こえてくる“イチキュッパ”なんて意味が分からないし、庶民のルールにもそこまで興味はないわけで。そんな会話を背で受けながらハルヒと竜胆は笑顔で倉賀野と桜塚と植物を見ながら話す。が、それにも限界はあった。
「…ハルヒちゃん、目が死んでる」
「…無心って頑張ってやろうと思って出来るもんじゃないんですね」
「ハルヒちゃーん!?大丈夫!?何か新境地開こうとしてる!?」
そんな心配をしていたら部員達が動き出して居た。ハルヒを攫っていく。
「なんかごめんね、倉賀野さん、桜塚さん。俺で良かったら相手するからさ」
攫ったハルヒを座らせて、生ジュースを絞り、豪華なフルーツを用意させるもハルヒは自分を何だと思ってるとかと冷たく言い放つ。
「ハルちゃーん☆見て見て〜この蓮の上に乗れるんだよ〜」
光邦が水に浮かぶ蓮の上に乗っていた。ラブリーさを見せて癒そうと思ったのだろうか。
「俺だって乗れるぞ!」
「僕だって乗ればかわいいんだから」
「僕なんかこーんな事だって」
「「「ぎゃー!!!」」」
当然大の男(一人小の男もいる)が四人も乗ればそれは破れるわけで。皆は水の中。その衝撃はハルヒを襲った。
「わああん蓮がやぶれちゃったよう…」
「…大丈夫か」
「殿がおデブのくせに乗ってくるのがいけないんだぞ!」
「俺はおデブじゃないぞ!?」
「全員帰れ―――!!!!」
ハルヒの般若降臨に誰もが恐怖をなしたのは言うまでもない。
終
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