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「俺としては男に見られても別にいいですけどね。むしろその方が1000人のノルマを達成して800万返すのに都合いいわけですし」

「女の子が“俺”なんていけません!おかーさん!ハルヒが汚い言葉を使うよウ―――!」

泣きながら力説する環はうざい。うん、もうこの言葉がピッタリだ。早い所この話題を変えないとまたじゃあ竜胆先輩は?とハルヒの中に疑問が生まれてしまうじゃないか。そもそもお母さんとは誰の事だ。確実に誰かを見ている。竜胆はその人物を見た。

「お母さん?誰?」

「俺かな…なんとなく」

「鏡夜でしょうね、間違いなく」

泣き続けるうざい環を慰める後ろで光と馨はハルヒを避難させる。

「意外と女の子に夢見てんだなー殿って。近くに竜胆ねぇいるのに」

「ところでおまえ社交ダンスの経験は?パーティーじゃ必須だぞ」

「いや…でもパーティーはノルマに関係ないでしょう?イベント事にも興味ないし、できれば欠席…」

余計な事を言わなければ良いのに。ハルヒは素直で思った事をすぐに口にしてしまうタイプらしい。

「よかろう!そこまで男の道を歩みたいなら是非協力させて頂こう!社交ダンスは紳士の常識!一週間で見事ワルツをマスターし、パーティーで披露できたなら借金を半減してやろーう!」

あら、楽しそうな事になってきた。竜胆は光邦とケーキを食べながら今の状況に微笑んだ。環ってば無意識にハルヒが気になっているのでしょうね。まだ芽が出てきた状態くらいだろうか。それがどんどん大きくなって花を咲かす時、何も問題無く事が進めば良いのだけれど。

「ねぇ、ハニー先輩」

「ん〜?」

「楽しそうですね」

「うん、りんちゃんも楽しそうなお顔してるね〜☆」




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