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「あぁ、そう言えばあの二人とは親戚か」

「そう、はとこ。あの子の目はもう二人をしっかりと見分けているかも」

「見分けられるのは竜胆もだろ?」

「自分が見分けられるのは駄目なのよ、自分も似たようなものだから」

だから私じゃだめ。本当に別の誰かが彼らを見分けられればそれは良い方向に進むに違いない。それはきっとあの子になるんじゃないかと思う。

「竜胆ねぇ!」

「馨。どうしたの?」

「ちょっと聞いてよ。光がさ〜」

「おい、馨!竜胆ねぇにちくるなよ!」

馨が来たと思えばその後ろに光。竜胆は目の前に揃った二人の頭を撫でて微笑む。

「何々、お兄さんにお話してごらん。ただし席に戻ってから。お嬢様方を放っておくのは良く無いからね」

「「えぇー」」

えぇーじゃない、そう言いながら竜胆は光と馨の手を掴み席へ付いた。

「牡丹の君は光君と馨君が見分けられるのよね?やっぱりそれは親戚だから、かしら?」

「見分けるのに親戚も他人もないよ。一緒にいれば分かる、違いがちゃんとある。お嬢様達もいつか分かるよ」

自分を挟むように座っている光と馨と腕を絡ませれば光はそっぽを向いた。馨は視線だけ逸らしている。それってもう違いでしょう?ほら、気付いて。ヒントはもうそこらじゅうに落ちている。




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