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「光ー!次、次何乗る!?」

「ジェットコースター!あれすっごい面白い!」

「だよねー!二人はどうする?」

「……俺パス」

「…俺も」

体力無い二人だねぇ。光とシゲルは腕を組みながらジェットコースターへと向かった。何だ、あの体力バカ二人組みは…。気持ち悪くなる浮遊感を何度受ければその体力無くなるんだよ…そんな恨めしい視線に光とシゲルは気付く事はなかった。

「はい、水。総二郎さんあきらさん大丈夫?」

買ってきた水のペットボトルを持ったまま光は首を傾げた。シゲルは?と聞けばまた一人でジェットコースターに乗ってる。それを聞けば西門と美作のぐったりが更に増幅していた。

「ねぇ、総二郎さん!遊園地すっごい楽しいね!連れてきてくれてありがとう!」

「…そりゃ良かったな」

西門はポンッと光の頭の手を置いた。こっちはもう帰りたい一心だけどな。それから光から受け取った水に口をつけた。

「光ー!次デパート行こうよー!服見よー!」

「あ、うん、行こう行こう!」

そして西門と美作の二人は体力バカの二人に精一杯振り回される事になった。青山からシゲルは歩いて帰ろうと言い、途中でコーヒーをテイクアウトしたまま喋りながら二人は楽しそうに歩いていた。

「シゲルさんっ!」

和菓子屋の前を通った時、シゲルを呼ぶ声。それにシゲルは嬉しそうに振り返った。

「つくし!」

「光に西門さん、美作さん!?4人で何してんですか!?」

「この人達が学校に迎えにきたのよーあそぼーって。で、光は途中参加。あのねーお台場いって、ゆりかもめ乗って遊園地いってお茶4回してデパート2軒ぐるっと回って青山から歩いてここまできたの」

「牧野…助けてくれ」

この二人には着いて行けない。西門と美作の二人はずっとぐったりしていた。

「でもなんで?なんで二人が――」

「うん、私もフシギに思ったわけよ。どうやらこの二人私に司をあきらめさせようとしてるみたいなの」

それに驚いた三人。光は知っていたため驚く事はなかった。

「シゲルさんをあなどっちゃいけませんよ。あなた方の考えてる事はおみとーしっ。でも二人共好みじゃないのよねえ〜」

百発百中のプライドは二人に重くのしかかった。光は小さく笑う。

「体力ないしー光の方が付き合ってくれてたしー、だいたいここまで整い過ぎてる男ってつまんないし」

つまんないと言う台詞を聞いて光は吹き出すように笑った。たまにはこういう痛い仕打ちも受けておけ!結局シゲルは司一筋、またねぇと言いながら元気に手を振っていなくなっていた。

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bkm
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