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「それではっ、つくしちゃんの美しさとかわいらしさと聡明さと――」

和也の挨拶のもと、つくしの祝賀会の開会が行われた。大袈裟だと言うのは周り。

「準ミス、ティーン・オブ・ジャパンを祝って」

カンパーイの声とグラスが合わさる音が響いた。

「しかしお前があそこまで残るとは思わなかったぜ、ほんとほんと」

「つくし、本当にすごいよね。運までも味方にしたって感じ!」

運があったらあんな大会出ていないけどね…つくしはあははと苦笑い。

「おい、牧野。おまえからも一言言えよ。ほれ」

「えっ、一言ってなにを」

「いろいろあんだろ。受賞の感想とかよ」

つくしは緊張した面持ちで立ち上がった。

「あ…じゃあ。え――あたしの人生にはおよそ縁がない大会に出てしまい、思いがけず奇跡の準優勝してしまいました。結果はともかくあたしこんなに何かに対して頑張ったの初めてだったから、今終わってみてすごくホッとして、すごく充実してるところです。椿お姉さんには並々ならないお世話になってお礼の言葉もないけど――」

あぁ、やっぱりその言葉までもつくしらしい。皆聞いてそう思うだろう。

「えーと何言ってたんだっけ……あ、大会が終わった時F4や光が拍手してくれたのがすごく嬉しかった。ありがとう、以上!」

この場に椿の姿は無いが、祝う気持ちは同じだろう。光は指先だけを合わせた拍手をつくしに送った。酒を飲み、料理を食べ始めるとつくしの準ミス受賞が嘘のように庶民丸出しに。それを見てやっぱりこっちの方がつくしらしくて好きだ。光もその輪の中に混ざるように残ったワインを一気に飲み込んだ。

「牧野。顔真っ青だぜ。のみすぎじゃないの?」

「…トイレ行ってくる」

「大丈夫?付き合う?」

「平気〜」

後姿はすごくふらふらしているけれど、本当に大丈夫なんだろうか。光はつくしの背を見送った。

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bkm
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