「…ねぇ、最近呼び出す頻度高く無い?暇なの?」
一昨日呼び出されたと思えば今日、日曜日にもまた呼び出された光は眉間に皺を寄せた。よっと手をあげる西門の隣には美作の姿もあった。光は小さく頭を下げる。
「司が桜子を連れてきたんだよ。で、あいつら二人でいなくなったからさー。これからどっか行こーぜ」
「俺、光ちゃんと喋りたかったし」
二人の言葉に光は大きな溜め息を吐いた。桜子ってあの道明寺さんを好きで整形した…。そんな仲になっていたなんて知らなかった。あんなにつくしの事を大事にしていたのに…いや、だからこそショックが大きくてF4から追放に出たのか。でも光にはそれより気になる事があった。
「総二郎さんに呼び出される度私の予定が強制的に繰り下げになってるの知ってるよね…?」
だからこそ休日には色んな予定を組み込んでると言うのに。お陰で予定が狂って埋め合わせが大変だ。
「逆を言えば俺が誘えば絶対。よし、クラブ行こうぜ」
こんな昼間から?それにクラブなんて全く興味がない。何言ってんだ、こいつ。光は遠い目をしていた。
「クラブなんて行かない、興味無い」
「だよなー光ちゃんがクラブなんて想像もできねぇや」
「だからこそ行くんじゃねぇか」
「行かねーよ」
この時間でさえ無駄だと思っているのだから。そこに一台の高級車が止まった。光が首を傾げていると右に西門、左に美作。光はまるで囚われた宇宙人の如く、この二人に振り回される事になった。
終