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「だから好きだっつってんだろ?」

「何の冗談?私がそんな嘘に引っかかると思った?」

「…嘘じゃねぇよ。俺だって自分疑ってるっての」

「ちょ、ちょい待て。優紀ちゃんは?日向さんは?」

どちらか分からないけれど、この人が絶対この二人のどちらかが好きだと思っていた。今更それが自分だと言われても信じられるはずがない。

「…何でお前が更の事知ってんだよ……まぁ、それは置いておけ」

「置いておいても、私?いやいや、ねぇわ、マジで」

光は自分で確認するように何度もないと呟く。

「…正直な、俺もねぇと思ってた。でもさ、優紀ちゃんに言われて気付いた。次の一期一会は逃すなって。一体何の事だと思ってたけど、真っ先に光の顔が浮かんだ。それってこういう事だろ?」

何がこういう事、だよ。西門の性格を考えても誰かに告白する、なんて考えられない。総二郎さん性格変わった?

「次の恋はぜってぇ離さねぇ」

「返事は保留」

「はぁ!?」

「だって意味分かんない。キャパシティーオーバー中。つー事で帰ります」

「ここで帰んのか、普通…」

先を歩き始めた光の背に向かって溜め息を吐いた。

「俺は光の事好きだぜ」

「うっせ!黙れ!」

そう、この空間が好きで、バカみたいに声出して笑ってる。いつか、本当に好きな人が欲しいと思った。司に少なからずの嫉妬を抱いた事もあった。でも、俺はいつも言葉や態度で隠している。色んな奴から貰った色んなもんで、俺は変わる。

「お前の話したかった事って?」

「…何か今となってはいらないかも」



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bkm
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