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西門や美作が何を言っても天然には通じない。海は自分が退院しても道明寺のお見舞いに来ていた。そしてすぐに道明寺の退院がニュースで報じられた。その事はF3の誰一人として聞いていなかった事だった。それでもつくしはくじけず道明寺の家へと向かった。そこで海と遭遇している事等光達は知らない。そしてつくしは衝撃的な事を告げた。

「マジで?もう行かない!?」

つくしは道明寺のお見舞いに行く事を止めると宣言したのだ。

「うん」

「なんで!?」

「なんでも」

「だからどうして!?」

何で子供の言い争いみたいな事をしてんだ。

「とにかくもう道明寺には会いたくない。そんだけ」

つくしの決意は固いようだった。

「…海ちゃんか」

その言葉につくしは目を伏せた。関係ないと言ってもそうは思えない。つくしはそのままバイトへと向かってしまった。

「…どういうこと?あの海って子がなんかしたんですか?」

桜子は少ない事情を聞いて眉間に皺を寄せた。

「…確かあの子M女ですよね?」

「あぁーうん」

「…放課後張り込めば明日にでも行けるよ」

光の言葉に皆は驚いたように光を見た。

「…私、頭きてる。正直殴ってやりたい気分だよ…」

光は拳をきつく握った。どうして邪魔をされなきゃいけない。あの二人には数々の邪魔があった。それがようやく無くなったというのにまた新しい邪魔の登場。記憶の方がなんとか出来ないけれど、中島海の方ならなんとか出来る。光と桜子の決意は固い。

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bkm
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