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「ちょっと光!どうしたの!?」

「どうしたのじゃないでしょうが!」

病院だと言う事は忘れて光は大声を出した。

「あの子何?何で道明寺さんの親しげに話してんの?」

「え、あ…あたしも知り合ったばかりで…道明寺の言葉にも怯まないし、何かすごい――」

「すごいじゃないでしょーが!何であんな女の子が道明寺さんに近付いてるのかって話だよ」

「西門さんと美作さんも何かちょっかい出してる」

それはどうでも良いよ、光は深い溜め息を吐いてからつくしを睨むように見た。

「あのさ、つくしは悔しくないの?」

「…そ、それは…本人達の問題かな…?」

「自分の彼氏だからあまり親しげに話さないで、それもなし?」

つくしは気まずそうに目を逸らした。

「…今道明寺さんは記憶を忘れているけれど、つくしは彼女なんだよ?それくらい言っても良いと思う。それともつくしは本人達の問題だからって何も言わないの?それは道明寺さんを信じてるから?自分が恥ずかしいから?」

光の言葉につくしは息を飲んだ。

「頑張るって決めたのはつくしだよ?…それがつくしの頑張り方?」

分かっている。でも、寂しいのは事実だ。道明寺が他の女の子と親しげに話している。自分以外の女子と。つくしは唇を噛み締めた。

「…ごめん。いじめ過ぎた。でもね、つくし。私はつくし達の奇跡を信じてるよ。だからつくしはつくしなりに頑張れ。そうやってF4とも戦ってきたんじゃない。私は応援してる!」

それは聞いてつくしは顔を上げた。

「何なら私が言ってきてあげても良いよ」

いやいや、光は何かを言う前に足や手が出そうで怖いから!つくしは少し寂しそうに笑った。



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bkm
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