皆着付けの後、普通にパーティーが開催された。そして気になる事はつくし達の話だが美作にあの後のつくしと司は道明寺家のSPに邪魔をされて何事も無かったと言うのをこっそり聞いた。
「ビリヤード対決―ッ!」
「お、対決いいね!」
「おーっし!いくぜー」
ご飯を食べて、飲んで。私はただの楽しい時間が送れると思っていた。
「つくし、いつまでも食べてないでこっちおいでよっ!」
「ほら、司。飲み物牧野にやれよ」
少しぎこちない二人は顔を見合わせた。
「うまこにも衣装だな」
「それを言うなら馬子にも衣装!」
「バカだなおまえ」
「バカはあんた!」
その声を聞いてその場に居た者達は笑みを浮かべる。
「やっぱ司と牧野はどうでなくちゃな」
「そうそう」
「ねーっ!ののしりあってなきゃねえ」
「さーっ!今日は夜通しでいこーぜっ!」
いつもの風景、ここに花沢さんが居ればカンペキな光景。バカな事言って笑い合って、飲んで、日頃の鬱憤なんて全て忘れて。私は忘れてはいけない事までも忘れていた。タバコが吸いたくなって一人上着を羽織って外に出て居た時、少し離れた所から聞こえてきた声。
「あなたが好きです。西門さん、あなたが好き…」
光は驚きのあまり煙草を落としそうになった。
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bkm