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「司と牧野、上手くいけば良いけどな」

どうやら西門と美作が言う作戦は朝まで同じ場所に二人を閉じ込めておく。それで何かきっかけになれば…その程度だった。

「…上手く行けば良いと私も思うけれど…優紀ちゃんや和也君の家はどうしますか?また道明寺さんのお母様が動いたら元も子も無いです」

「俺らがなんとかしてやろーぜ。見張っとく」

「それにしても言っておかないと。優紀ちゃん達の気持ちもちゃんと聞いておくべきです」

「光ちゃん、電話すれば?」

「携帯を忘れてきてしまって。それに優紀ちゃん今日バイト入ってると思います」

大事な事だから早く言った方が良いだろう。でも、私もこの後は習い事が残っている為、バイト先に顔を出す事は出来ない。なら、明日にでもしようか、そう思っていた時西門が立ち上がった。

「俺、今日女と約束あっからその前に優紀ちゃんとこ行ってくるわ」

「…え?」

「こういうのは早い方良いだろ。ちゃんと聞いてくる。和也はそっちで頼むわ。光はまだ居るか?」

え?光は咄嗟に頷いていた。何であなたが行っちゃうの?

「そ。つー事でお先」

それだけ言うと西門は手をひらひらと振って家から出て行った。光はそれをぼんやりとしたまま見ていた。

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bkm
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