そして残る三人は思う。
「光ちゃんって献身的だなぁ…」
「あいつはけが人放っておけねぇだけだろ」
色々と噂は聞いているし。
「まぁ、お節介と言うか気は利くかもね」
「で、俺は気になってた!」
美作はずいっと西門に近付いた。思わず身を退く西門。
「総二郎はさ、光ちゃんをどう思ってんだ?」
「はぁ?どう思うも何もねぇだろ」
ただの婚約者。意外と面白いダチ。それ以上でもそれ以下でもない。
「俺は総二郎と宮永、いいコンビだと思うけどね」
「コンビっておい…。お前はただお笑い見てる感覚だろーが」
二人の会話面白いって何度笑われた事か。
「なぁ、光ちゃん取ってもいい?」
「………は?」
「俺、結構彼女の事気に入ってんだよね。どーせ結婚すんだろーから、それまでお付き合いだけど」
美作の突然の告白に類と西門は呆然とした。そして西門はすぐに笑い出す。
「そりゃあいつの意思だから俺は構わねぇけど、あいつ結構ガサツだぞ?神経質のお前にゃ難しいかもな!油断すっとすぐ手だの足だの出るし」
「だよな〜」
少しかまをかけようかと思ったが、美作のその作戦は失敗に終わり、関係が崩れないよう笑って誤魔化す。
「あ、あの百人斬りしたってやつでしょ?二人共見たの?」
「いや。話聞いただけ。聞いた話によると、マジで数人の男子気絶させて、病院送りにしたって話」
「あの子、どんだけ強いの!」
「あれ?何か皆さん楽しそうですね。何のお話ですか?」
戻ってきた光の顔を見て、皆一瞬止まった後すぐに声を出して笑った。一方何で笑われてるか分からない光は首を傾げた。
終
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