「短かったね、4日?」
「「まだおわっちゃいねえよっ」」
類の言葉に思わずつっこむもよくない状況には変わり無い。
「へーだめになったんか、あの二人。良かったじゃんか」
それにつくしはもう一度手が出そうになるのを西門が慌てて押さえた。
「あんたなんか大ッキライ!ごめんだね、便所虫以下!単細胞のミジンコッ!」
「勝手にしろっばかやろうっ!」
「おうっ、勝手にするともさっ」
そういうとつくしは勝手に出て行った。そしてそれを追いかけろと言う西門の視線を受けて、光はつくしを追いかけた。
「道明寺さんがその優紀ちゃんの彼氏の中塚って奴を殴ったのね。でも、道明寺さんはどうして殴ったか言わない。それでつくしも確かに中塚の態度が嫌で、優紀ちゃんがかわいそうだった。で、極めつけに優紀ちゃんは泣いていた、と」
うんうん、光は頷いた後口角を持ち上げた。
「その中塚って奴は軽そうな奴でさ、何で優紀もそういうのを選んだのか分かんないけど…好きだって言うなら良いと思ってた」
「…その中塚の学校教えて。後はこっちで調べるから」
「し、調べるって何を!?」
「…私はね、今の道明寺さんが無意味に人を殴るとも思えない。ましてやようやく付き合えたつくしの前で、だよ?どうしてもその中塚が何かしたとしか思えないけど、道明寺さんは言いたくないんでしょう?だから調べる」
それで、優紀ちゃんを泣かした男は許さない。光は拳を握った。
「で、私は断言してあげる。つくしは道明寺さんに謝らなきゃいけないから、それの覚悟はしておきなね」
小さく笑う光を見てつくしは驚いた。何か光、変わった?以前よりもキラキラしているような微笑み方だった。
終
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