「でも俺ひとり暮らしの女の部屋ってスキ」
「スキ」
笑いがやんだと思えば突然のスキ発言につくしと和也は疑問を抱いた。先を読める光は触れたくない、それだけ。
「だってよー親が帰ってくる心配ねーから思いっきり大胆に朝まで――」
まだ全て言い終えていないのにも関わらずつくしは西門の顎を殴った。
「まったくよるとさわるといやらしいことばっか言ってっ!歩く性欲!」
それを聞いて光は吹き出した。歩く性欲って…!確かにそれはピッタリかもしれない!口を開けばすぐそうだ!お腹を抱える。
「思いっきり大胆に朝まで模様替えかもしんねーじゃん」
光は更に声を大にして笑った。
「「あそびに行っちゃおっと」」
「来るなっ!」
このテンポの良さはまるでお笑いでも見ているような気分だった。
「あははっ!」
つくしが居なくなっても光の笑いがおさまる事は無い。歩く性欲に模様替えに…!光の笑いのツボにピタリとはまる。
「光!お前は笑いすぎだ!」
「だ、だって…!」
「それよりも類に連絡だな」
「何で?」
「これから牧野ん家行くぞー!」
怒られても知らないよ?そういう割に光も楽しそうだった。
終
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bkm