「司のおふくろに会うの3度目だけどよ、印象かわんねーなー」
「中学の時司んちで会った時のセリフ覚えてる?」
光は何を言われたんだろう、と首を傾げながらそれを待った。
「「「のーみそくさってとけますよ」」」
三人が揃って同じ事を言うものだから光はまた吹き出してから笑った。何度笑わせてくれるんだろうか、この人達は。
「あはははっ!お腹痛いっ!皆立場弱いっ!」
「お前にゃあのかーちゃんの恐ろしさが分かってねーの!」
確かに恐いとは思ったのだけれど、まさかそれ以上なの?そう聞けば西門は神妙な面持ちで呟いた。
「…殺し屋雇って…牧野殺されるかもしんねーな」
「それは笑えないよ!」
なぁ、お前ちょっと寄ってかね?西門の言葉に光はまぁ、いいかと頷いた。西門の部屋につき光はソファーに寝転んだ。
「お前なぁ…ドレス皺になるぞ」
「それはどうでもいいんだけどさぁ…私達は恵まれてる方なのかなぁ」
「何だ、急に」
詰めろよ、と光を端へ追いやって西門は腰を下ろした。こいつもしかして酔ってるか?水の入ったグラスを差し出すも光は首を左右に振った。
「…ねぇ、総二郎さんは私の事好き?」
「は?」
「私は総二郎さんの事嫌いじゃないよ」
「…素直じゃねぇ女」
何だ、お前俺の事好きだったのか?乗ってやろうとした時光の冷たい声。
「いや、そういうんじゃなくてさ」
だと思ったけどな。で、それがどうしたって?西門は再び腰をおろした。
「友達って意味で構わないんだよ。私の事好き?」
起き上がった光は西門に詰め寄った。一体何だって言うんだ。こいつの様子のおかしさは。
「…まぁ、女じゃなくてダチって言うなら気に入ってる。じゃなきゃ、あいつらに会わせたりしねぇし、遊びに誘ったりするわけないだろ?」
このままキスの勢いか?そう思ったが光は満足そうに微笑んだ後、膝を抱える体勢になった。
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bkm