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「ねぇ、宮永。はさみ持って無い?」

「え?あ、裁縫セットの小さいやつでも大丈夫ですか?」

うん、それ貸して?光は言われた通りクランチバッグから裁縫セットを取り出して類に渡すと類は破れていなかった片腕の袖を肩から切った。

「何やってるんですか?」

「面白くない?」

「確かに面白いです」

光は小さく笑った。主役のいなくなったパーティーは当然そこで打ち切られた。道明寺の母や椿は来賓に謝るばかりだった。

「光。俺ら店行って飲むけど、お前はどうする?」

「うん、行こうかな」

4人は店に入って席についたと同時に大きな溜め息を吐いた。

「俺の大事な女です…か。司も大人になったな〜」

「しかしキョーレツな一日だったぜ」

肩こったと美作は肩をトントン叩いた。光は小さくおじさんみたいだと笑う。

「今頃司と牧野どーしてんだろーな」

誰にも邪魔されずに……いや、普通に言い争いしてそうだな。光はそれで納得した後シャンパンを飲んだ。

「…類。おまええらい目にあったな。なにも両袖とることもねーだろ」

「超省エネスーツ」

「ぶっ!」

それを聞いて光は吹き出した後声を出して笑う。

「あはははっ!花沢さん、面白いよ、それ」

意外とお茶目なんだな、花沢さんは!それは知らなかったよと光はお腹を抱えるように笑った。

「お前おしとやかにしとけ!折角のドレスが台無しだから!」

何を今更。しかもそれは何度目の台詞?光は西門を横目で見た。

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bkm
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