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「ねーちゃん。こいつになんか服かしてやってくんない?」

「えーいいじゃない。このままでもかわいいし」

「そういうわけにもいかねえよ。今日おばさん来てんだろ」

その言葉を聞いて椿は眉間に皺を寄せた。おばさんと言うのは道明寺の母の事だろうか。事情を知らないつくしと光は首を傾げた。

「……あのォ」

椿の学生時代の服を着ても身長に差がありすぎる為にひどいありさまだった。類はつぼに入ったのかくつくつと笑っている。

「おぉ、ミニのストリップドレスがあるじゃん!」

それを着ていてもなんとなくだらしない。

「じゃあ、もうこれだわ。私の中等部の頃作ったワンピース」

焦る皆につくしはとうとう疑問を口にした。

「なんでこんなおしゃれしなくちゃいけないんですか!?今日のパーティーってなんか意味あるんですか?」

光はその言葉を聞いて少し驚いた。パーティーだからおしゃれをするのは当たり前だと思っていた。しかも道明寺家のパーティーだったら尚更の事。自分の思考回路もいつの間にか染まっていた事に驚いたのだ。

「そうよね――何の説明もなしにこんなことしてごめんなさいね。その――今日は」

「「「司のおふくろ、すっげぇ恐いんだよ」」」

道明寺を抜かしたF4の面々は揃いも揃って同じ言葉を口にした。

「そうなのよ。気難しくて特に女性を見る目が。司が女の子を招待したなんて知ったら、その――あの子この家の跡取りでしょ。将来のこととか…」

厳しい方だとは噂で聞いていたが、招待しただけでそうなるのか…光はその力の入れように溜め息を吐いた。

「将来…って」

「結婚だよ、結婚っ」

「婚約者としてみるんだよっ」

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bkm
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